天才児教育と裏NASA
科学の発展に重要な物?
科学の発展には、何が一番重要なのだろう?そうそれは「人」であろう。いくら高度な技術があろうとも、いくら大勢の人が集まろうとも、たった一人の天才科学者の存在で、科学は一気に躍進する。
この思想に早くから取り組んだのが、世界最先端の技術を保持する、アメリカ軍である。しかも天才が、一人より二人、三人と人数が多い方がもっと良いに決まっている。そこで、この天才集めに全力を注いでいるのだ。
天才児と平等教育
アメリカ軍は全世界から天才児を見つけ出し、特殊な教育を行い天才科学者に育て上げる。こうした天才児には、平等教育はふさわしくないとし、能力の発露に合わせ飛び級をさせ、年齢に問わず上のクラスの教育を行う。
昨今の日本でも、一部導入されているが、アメリカにおける飛び級の歴史は古く、小学一年生の時点で、高校や大学レベルの数学を教える事もある。特に理数系の天才児には、「先進科学プログラム」が行われる。
1990年 アメリカ生まれの日系少年、矢野祥さんは、当時4歳で小学校に入学した。しかし、翌年には「天才育児専門スクール」に転入し、8歳には「SAT/大学入試全国統一テスト」を受け1500点を記録し、9歳の時には大学に入学している。
遺伝派と環境派
天才児は、何故出現するのか?これがアメリカ理学会で重要なテーマとなり、1980年代から学会は、「遺伝派」と「環境派」で激しい論争となっていた。
遺伝派
遺伝派の多くはIQテストを信奉する計量心理学者で、遺伝と天才児の因果関係を計量測定しようと、さまざまな実験を繰り返した。
特別支援教育
1993年 アメリカ教育省は、天才児IQスコアの高い児童を特別教育するシステム「特別支援教育」をスタートさせた。
法整備を受けて、まず動いたのはNASAであった。NASAは以前から、IQの高い両親から生まれた子供をデータ化し、飛び級を受けた段階で、彼らの得意分野を特定して学業状況をリサーチしていた。
中でも科学に興味が有り、成績抜群の児童を途中からNASAの研究機関に引き抜き、特別な教育を行っている。
天才児の精神的バランス
天才児を集め始めた当初、社会性が著しく未熟な児童が多く、それにより精神障害を患ったり、自殺する子供まで現れた。やはり知能が高くても、人間で子供である。情緒不安定に陥り、精神的バランスを崩してしまう事も有る。