先日、ZOZO代表を退いた前澤友作氏の宇宙旅行が、遂に現実味を帯びてきた。それと言うのも、米スペースXにより 2019年9月28日 宇宙船「スターシップ」のプロトタイプ機が完成したとの発表があり、その機体が報道陣に公開された。
今後の予定としては、1~2ヶ月中に、既存の試作機で離着陸の試験を開始する。そして、2~3ヶ月中に他の試作機も作り始め、軌道に到達させる計画だ。さらに、6ヶ月以内に再利用可能な大型宇宙船「スターシップ」の試作機を軌道に打ち上げる計画だと言う。
「スターシップ」一度に約100人の搭乗が可能な宇宙船で、スーパー・ヘビー(1段目のブースター部分)と組み合わせることで、月や火星を含む惑星探査にも利用され、どちらも再利用が可能な機体となっている。
上の画像は、サウス・テキサスの施設で製造されたスターシップのプロトタイプ機「Mk1」。全長50メートルのMK1には3基の「ラプター」ロケットエンジンが搭載され、10月中にも高度20キロメートルのテスト飛行を目指す。
尚、このスターシップは、あくまでロケットの半分に過ぎず、最終形体では最大37基の「ラプター」を搭載したロケットブースター「Super Heavy(スーパーヘヴィー)」が取り付けられる。
公開されたプロトタイプの外装は、ステンレス製。ステンレスは炭素素材よりも安価だが、強度の面から普通は使われない。重いステンレスを採用した理由について、イーロン・マスクCEOは「ステンレスの比強度は室温だと炭素素材を下回りますが、低温では炭素素材をわずかに上回り、高温だとステンレスの方が非常に優れています」と主張。また、プロトタイプの公開イベントでは「私は鉄が大好きなんです」とコメントし、会場の笑いを誘った。