氷河期の実在を証明するイワナ⁉
皆さんは、イワナという魚をご存知でしょうか?
体に白い水玉模様のある、サケ科の淡水魚 それがイワナです。
イワナは平地には生息せず、山地特有の魚です。
イワナは寒い場所を好みます、この為 日本では高い山にしか生息しません。
野生のイワナは、限られた沢だけに生息し、非常に数が少ないです。
不思議な分布
高い山の限られた沢に生息するイワナですが、分布の仕方は不思議な事に広範囲におよびます。
ほぼ日本列島全域に、生息しています。
皆さん、不思議に思いませんか?
イワナは別の沢にどうやって移動するのか?大昔は歩けたのかな?
古い伝説によれば、水の無い沢をイワナは、這いずり別の沢へ行くと言います。
ですが、となりの山には行けても、まったく違う山はどうするのだろう?
氷河期
実は、イワナの不思議な分布の仕方には、氷河期が深く関係しています。
かつて地球全体がとても寒くなってしまった、日本も列島全体が雪国のようになってしまったのです。
この時のイワナは、低地に生息していました。
イワナは、日本中の河川に至り、生息域を拡大しました。
生息域の減少?
ところが、一転して生息域を減少させる事態となります。
その原因は、氷河期の終わりです。
氷河期の終わりにより、気候は一転して温暖化していきます。
それにともない、低地の河川の水温が暖かくなってきました。
寒い場所を好むイワナは、水温の低い上流へと移動します。
そして現在では、高い山の沢にだけ生息するようになりました。