甲骨文字は漢字のルーツ⁉
「殷」の住民は、自分の国を「商(しょう)」と呼んだのだと言う。「殷」とは、「周」による呼称である。
その殷墟で発見された甲骨に、刻まれていた文字が漢字のルーツと考えられている。
これらの甲骨から、5000文字以上の文字が確認された。しかし現在、解読されているのは1700文字に留まっている。文字を刻んだ甲骨のおおくは、占いの内容が記録されている。
殷では、占いで得られた結果を天の意志として尊重し、祭祀者の王がその意思をくみ国事を決めていた。「祭政一致」の神権政治である。
殷墟から出土した骨には、バラバラの人骨も有り、おそらくは祭祀用の生贄とされた人物のものと思われる。
殷の特徴として、青銅器文化がある。発掘された青銅器は多種多様で、祭祀用の各種祭器の他に、肉を煮る器「方鼎(ほうてい)」や食物を盛る器などもある。