彼等は、いったい何処からやって来たのだろうか?
イギリスに、とても不思議なお話が有ります。全身の皮膚が緑色をした、きょうだい(兄妹・姉弟どちらの説も有ります)らしき子供が発見されたらしいのです。
しかも、口伝としてでだけでなく、文献が残されているなど、本当に起こった事だったようです。
では、詳しいお話に行ってみましょう。12世紀頃のイギリス サフォーク州 ウールピットの村に、どこからともなく男女の子供が現われた。
子供たちは、未知の言語を話し、奇妙な服を着ていたと言う。また驚いた事に、子供たちの肌は全身緑色をしていた。
この緑色をした子供たちは、危険なオオカミをおびき寄せて捕える罠の穴から現れた。収穫作業をしていた村人が村へ連れ帰り、サー・リチャード・ド・カルンと言う騎士が、住む場所を提供した。
子供たちは、パンや他の食べ物を口にしようとしなかった。しかし、豆を好み良く食していた。
パンや他の食べ物も食べる様になると、いつしか、緑色だった肌の色も薄れ、私たちと変わらぬ肌の色と成りました。
ですが男の子は体も弱く、塞ぎ込みがちになり、やがて具合が悪くなって死んでしまった。
女の子は英語を覚え、自分達は一緒に地下世界にある、聖マーティンという国からやってきたと説明した。そこはなにもかもがグリーンで、太陽の光が届かない、常にぼんやりと黄昏ているのだという。
ある日、家畜の世話をしていたところ、洞窟からとても大きな鐘の音が聞こえてきた。その鐘の音に誘われ、洞窟から出た所がウールピットだった。
後に彼女は、キリスト教徒として洗礼を受け、キングス・リンの男と結婚した。彼女は生涯、聖マーティンへは戻ることは出来なかった。
この話は、コギシャル修道院長のラルフが書いたものと、ニューバーグのウィリアム修道士の記録を照らし合わせている。どちらも緑色の子供たちの事件の際に、直接現場にはおらず、その為細かい所は違うが大筋は同じである。
しかし、ニューバーグのウィリアム修道士が、こんな言葉を残したとされている。
私はここで、前代未聞の不思議な出来事を省略するわけにはいかない。
この事件は、誰1人として知らぬ者がいないほどの噂になっていたが、私自身は長い間、信じることをためらっていた。
事実と認めるに足る証拠もなかったし、あまりにもとらえどころがない話で、正直に信じるには馬鹿げていると思ったからだ。
しかし、私はこの事件の目撃者があまりに多く、また目撃者たちが信頼に足る人々であることを知った。
そのため、半信半疑だった私も信じざるを得なくなり、あらためて驚いたのだ。
英国事件史
どうですか?皆さん、とても興味深く面白い話だと思いませんか?