オカルトひろば

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【謎】魔の山 ハンギング・ロック 少女消滅事件⁉

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映画化もされた衝撃的事件⁉


初めに注意喚起として、伝えておこう!皆さん、ピンク色の雲には気を付けてください。


では、目の前で人が忽然と消えてしまう。そんな怪現象が、日本を含め世界中で報告されているのだとか。

1900年 オーストラリア メルボルン近郊のウッドエンド村で、不気味な事件が発生する。


ちょうど「聖バレンタインデイ」の日、クライド女子学院の19人の生徒と教師一向にが、ハンギング・ロックという山にピクニックに出かけた。


引率した2人の女性教師は、フランス語を教えるデュアン・ド・プワチェイ(フランス系)と、数学を教えるダレタ・マクロー(スコットランド系)だった。


車屋で馭者(ぎょしゃ)のベン・ハッシーとともに、午前中に到着した彼らは、正午に麓の簡易キャンプ場でランチタイムを過ごし、その後、自由に小川の付近で過ごしていた。


岩山を散策したいという3人の生徒(17歳)に、プワチェイたちは、すぐに戻ることと、危険な場所に行かないことを約束させ、許可を出した。年少組の14歳の女生徒イーディス・ホートンも一緒に行くと言い出したので、仕方なくその子にも許可をだした。


プワチェイたちは、3時半ごろ4人んp姿が岩山の裏に消えるのを確認した。4時半になって学院に戻る準備をしようとして、教師のマクローがいないことに気づいた。その後、いくら待っても彼らが戻ってこないので、2人1組になって岩山の中を探すことになった。


およそ1時間後、岩山の南西付近の藪の中から、年少組のイーディスを発見した。しかし、彼女はヒステリックに泣き叫ぶばかりで、岩山で何が起きたのかさっぱり思い出せないほどの錯乱状態に陥っていた。


暗くなったのでその日は捜索は打ち切り、翌朝、ウッドエンド警察と村の自警団も一緒にハンギング・ロックを捜索することになった。しかし、ハンギング・ロックには洞窟や割れ目が多く、捜索は難航する。


結局、捜索は1週間以上続けられたが、そのうちイーディスが事件の一部をバンファー巡査に語り始めたのだ。


「私、たった一人で、ハンギング・ロックから皆のところところに戻ろうとしていました」

「ほかの3人は?」

「思い出せません。思い出せるのは私が怖くて、必死に岩山を下りていたことだけです」

「それでやっと皆に見つけてもらったんだね」

「いいえ、その前にマクロー先生とすれ違いました」

「では、君はマクロー先生と会ったのか!」

「はい。でも先生はいくら私が大声を出しても、横をすり抜けていったんです」

「・・・どういうことかね?」

「私が見えないみたいでした」

「でも、声をかけたんだろう?」

「ええ。でも先生はそれにも気づかなかったようです」

「そんなことはあり得ないな」

「でも・・・」

イーディスは何かをいおうとした。

「でも、何だね?」

バンファー巡査は聞いた。

「空に奇妙な薄いピンク色の雲がかかっていて、マクロー先生はスカートを脱いでいました」

「・・・・」

バンファー巡査は、わけが分からなくなった。

「どういうことか、もう少し詳しく教えてくれるかね?」

「私にもわかりません。ただ、マクロー先生は非常に厳しい教育をする人ですから、ロングズロースだけで歩くような人じゃないんです」

「ほかに何か思い出すことはあるかね?」

「いいえ・・・」


結局、イーディスの証言はこれで終わっているが、それにしてもあまりに謎が多過ぎる証言である。


ところが、捜索が開始されて1週間後、3人の女生徒のうちのひとり、アーマ・レオポルドが岩山の麓で発見されたのだ。体中に擦り傷や打ち身はあったが、岩山とやぶのなかを週間迷っていたにしては、ほとんど衰弱していなかった。


ただ。アーマがコルセットをしていなかったため、一時は乱暴されたと思われたが、その痕跡はなかった。恐怖と混乱で気が動転した彼女が、皆のところに戻りたい一心で、胸を締め付けるコルセットを外したと結論した。


ただ不思議なのは、アーマに行方不明だった1週間の記憶が、まったくないことである。


悲劇が起きた同じ日、ハンギング・ロックの川の反対側でキャンプをしていた家族が4人の女生徒を目撃していた。フィッツヒューバート大佐夫妻と、甥のマイケル、使用人のアルバートの4人である。


とくにマイケルとアルバートが、川を渡っていた4人の女生徒を冷やかしたことが分かり、彼らに誘拐と殺人の疑惑がかかった。だが、彼らは冷やかしただけで、誘拐を実証できる証拠は何ひとつ発見することができなかったし、事実、フィッツヒューバート大佐夫妻と彼らは、その後、早々に屋敷に戻っている。結局、ハンギング・ロックに消えた残りの3人は、二度とこの世に戻ってこなかった。


この事件で異様なのは、人が消えたことはもちろんだが、ピンクがかった雲の存在である。岩山の反対側にいたプワチェイとハッシーは、そんな妙な雲を見ておらず、まるで局地的に発生したとしか思えない。


イーディスが目撃したマクローの姿も、その雲と関係があるのかもしれない。淑女教育が徹底された女子学校では独身の女性が外でスカートを脱ぐことなど、めったにないことだ。ある意味、非常に勇気がいる行為で、逆にいかに異常な状況かを物語っている。ましてマクローは教師であり、結婚前の分別のあるレディだったことを思えばなおさらだ。


つまりマクローは、深い霧か霞の中をあるいているような状態に陥っており、そこから早く脱出したいため、少しでも身軽な姿になったと推測できる。だから横にイーディスがいてもまったく気づかなかったのだ。ところが、最年少のイーディスには彼女の姿は見えていた。


そこでひとつの仮説が立てられる。それは、イーディスが見たピンク色の雲がマクローを覆っていたということである。実は雲が人を覆う事例は、人間消滅の報告では決して珍しくない。その場合、こちら側が見えていないようだ。まるせかべに映された映像に声をかけているのと同じである。


イーディスとアーマの記憶消失も、何らかのショックによるものだろうが、とくにアーマの場合、何日も岩山に単身で迷い続けていただけに、恐怖もひときわだったろう。


しかし、イーディスは、いくら気が動転していたとはいえ、数時間前の記憶をほぼ失っている。あるいはイーディスもアーマも、同じ原因で記憶を喪失したかもしれない・・・つまり、あのピンク色の雲が原因かもしれないのだ。


この事件の捜索で数匹の猟犬が使われたが、ある場所までにおいを嗅ぎつけた後、そこで毛を逆立たせ、唸り声を10分近くもあげたという。猟犬たちは、そこでいったい何の痕跡を嗅ぎ分けたのだろうか?


事件が迷宮入りする中、もう一つの悲劇が魔の山で起きる。クライド女子学院の校長が、ひとりでハンギング・ロックの頂上まで登り、そこから投身自殺したのである。


この異様な事件は100年以上前の出来事である。今では関係者は生き残っていない。果たして魔の山ハンギング・ロックで消滅した3人の女性たちは、いったいどこへ消えてしまったのだろうか?

徳間書店より引用


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